学校事務職員たちの頭を抱える日々

社会の片隅で展開される、現場感覚からかけ離れた学校事務論議に、頭を抱える学校事務職員たち。「活用なんて、されたくない」。投稿歓迎!内容によっては掲載させていただきます→gakkou.jimukyo★gmail.com(★を@に)

学校事務職員にとって「事務をつかさどる」とは

2014年より議論されてきた「チーム学校」は、2017年3月に成立した「義務教育諸学校等の体制の充実及び運営の改善を図るための公立義務教育諸学校の学級編制及び教職員定数の標準に関する法律等の一部を改正する法律」による義務標準法、学校教育法、地教行法の改正で一定の結実を見せた。

しかし、社会的に期待された「専門スタッフの学校配置」は、後景化した感が否めない。

一時期は「チーム学校」を報じていたマスメディアもあったが、実際の法改正の頃にはそうした熱もすっかり消えていたのは、そうした事情からだろう。

 

事務職員に関しては、中教審答申や馳プランに示された通り、職務内容規定と共同実施の法制化が行われた。

「従事するからつかさどるへ」と「共同学校事務室」である。

しかし、「つかさどる」の中身は曖昧模糊としており、共同学校事務室も「置くことができる」規定に過ぎない。

現場へのインパクトやメッセージとしては、必ずしも大きなものとは言えない。

 

もっともこれらは今、「学校における働き方改革」における「事務職員の活用」の論議にコミットし実体化が進められようともしている。

そこで浮き彫りになっているのは、「教員や教頭・副校長の負担軽減のための事務職員の活用」、事務職員への業務移管という、あからさまな方向性だ。

 

「つかさどる」の意味付与が、進みつつある。

「つかさどる」とは、単に事務職員の仕事を増やすことであるようだ。