学校事務職員たちの頭を抱える日々

社会の片隅で展開される、現場感覚からかけ離れた学校事務論議に、頭を抱える学校事務職員たち。「活用なんて、されたくない」。投稿歓迎!内容によっては掲載させていただきます→gakkou.jimukyo★gmail.com(★を@に)

学校事務の共同実施について

「学校事務の共同実施」という政策がある。

 

義務制学校の事務職員は多くの場合、学校にひとりだ。

級数が多かったりする場合には、ふたりになるが。

 

そして、事務職員以外の学校職員はほとんどの場合、事務職員の仕事をよく知らないし、代わることは難しい。

管理職も含め、そうだ。

 

新人の頃からそんな環境で働くことになる

やもすると、「職人」的だ。

 

するとどうしても、事務職員ごとの働き方や考え方、知識経験による差異が生じる。

 

これを標準化すると称するのが、学校事務の共同実施だ。

 

なるほど道理かもしれない。

 

これを熱心に推進している学校事務職員もいる。

標準化と効率化を進め、事務の安定化を確保するとともに、これまでにない新たな役割を担い、学校事務職員の必要性や存在感を高めると説明される。

 

なるほど道理かもしれない。

 

しかし、現実には共同実施はそういう目的に沿った政策ではない。

 

実際に進んでいる方向性は、共同実施による学校事務職員の人員削減、非正規雇用職員転換、民間委託である。

ひっくるめて言えば学校事務の崩壊だ。

※民間だから質が低い、という意味ではない。委託は業務指示に法的制約が生じる点をもって、崩壊と表現している。

 

学校事務職員の世界での二大勢力は、全事研と日教組事務職員部ということになろう。

この2団体はともに、共同実施を推進している。

 

私は共同実施について、絶対反対だ。

まず第一に、私の雇用を危うくするからだ。自ら墓穴を掘って埋まる趣味は私にはない。生活は大事だ。そのためには賃金をいただく他ない。

第二には、学校事務の地盤沈下をむしろ促進すると思うからだ。「標準化」には工夫がない。自分で頭を使わなくなる。公務員としての学校事務職員である意義が失われる。

第三に、学校運営全体を狂わすと思うからだ。私は思う。教員が圧倒的多数である学校において、事務職員はしばしば「ノイズ」と化す。しかし、学校事務の標準化はノイズを許すまい。が、一方で世界はノイズだらけなのだ。ノイズを排除した学校は世界から遊離し、狂う。

 

インターネットで共同実施反対を発信する学校事務職員は、とても少ない。

そこで、やることにした。

自分のために。

学校事務職員の仲間のために。

学校のために。